原井クリニックは、数少ないOCD(強迫性障害)の専門クリニック。曝露療法(エクスポージャー)を中心とした認知行動療法を提供するだけではなく、この治療法の普及にも力を入れてくださっているそうです。
強迫性障害の本も沢山出版されているので、OCD経験者はご存知の方も多いですよね、きっと。
OCD関係の本は何冊も読んでみましたが、この2冊はとってもわかりやすかったです。とくに、「やめたいのに、やめられない」の方には、強迫性障害を乗り越える為の唯一の方法ともいえる曝露療法(エクスポージャー)について、その一連のプログラムの取り組み方が詳しく書かれているので、当事者本人も家族も、参考になることが沢山ありました。
この原井先生は名古屋で開業されていたものの、全国から強迫性障害の患者さんが来るようになってきたので、患者さんの利便性を考えて東京に移転されたと書かれていました。
原井先生のOCDに対する熱意を感じます。
強迫と向き合って37年という実績もあり、何よりも魅力的だったのは、原井クリニックでは曝露療法(エクスポージャー)の3日間集中治療が受けられるということ。
難治性の強迫性障害を自力で治すのは、かなり難しいと感じているので、入院ではなく通い合宿みたいな形で曝露療法(エクスポージャー)を特訓してもらえるのは、かなり魅力的でした。
期待値大で向かった原井クリニック
覚悟を決めて原井クリニックに電話をしてみると、一週間後にサクッと予約が取れてビックリ。
心療内科ってどこもいっぱいで、新規予約は2、3ヵ月待ちがザラなのに、こんなにもすぐに予約が取れたのは意外でした。
とにかくやっと病院が決まったので、予約日までの間、お兄ちゃんにも原井先生の本を読んでもらったり、事前に問診票も仕上げて、起立性調節障害の時からの流れをざっくりまとめた物も用意して、集中治療を受ける気満々で予約の日を待っていました。
当日は旦那さんも半休を取って同行してくれて、私達にとっては一大プロジェクトです。
そして・・・
実際に原井先生にお会いした私達3人の感想は、、、
「最悪」
ここからは、すいません。
否定的な内容になってしまいますが、あくまで個人の感想です。
実際の会話の記録であり、他の方の意見を否定するつもりはありません。
話し始めから違和感を感じていましたが、人の話しを聞かず、何を話しても決めつけた話し方で、こちらの説明も最後まで聞かずに上から重ねてくるような感じでした。
もしかしたら、私が用意した今までの経緯や栄養療法をやっている内容を見て、ほとんどの医師がそうであるように、「栄養療法なんてやってても意味ないよ」という気持ちの表れかもしれませんが・・・
「経皮毒って何? 聞いた事ないんだけど?」
「皮膚から有害な化学物質が吸収されちゃう事です」
「そんな事気にしてる事自体がおかしいんだよね」
「ん? 添加物? 食べ物も制限してるの?」
「はい」
「そんな事気にしないで何でも食べるんだよー」
「・・・」
「強迫性障害は遺伝的なところもあるからねぇ」
・・・と、私の顔をジロジロ。
そこで医師が言わんとしている事を察したお兄ちゃんが、
「いや、母には全然そんな要素ないですよ。家族皆ズボラな感じだし」
・・・聞いてない医師・・・
「以前に精神薬飲んだことあったんだね」
「〇〇〇25mgを0.2錠って、これでダメだったの?」
「はい。微量からのスタートでしたが、一ヶ月嘔吐に悩まされる事になって大変でした」
「いやいやいや、0.2錠でありえないでしょ、明らかにプラセボ反応だよね」
「いや、その時の医師も、こんなに微量でそんな風になるわけないと言って、プラセボ反応かを調べる為に、ビタミン剤を "新しい精神薬" だという事で嘘の処方をしてもらったんです」
「結果、"新しい精神薬(ビタミン剤)" には全く反応しなかった事で、0.2錠で吐き続けた事はプラセボ反応じゃない事は証明されました」
「いやいや、それは口に出さなくてもお母さんの顔に出てるんだよ」
「はい???」
もうこの辺りから話しが一方的になってきて、私の説明は上の空です。
「治療するなら、最初から50mg飲めるようになってもらわないといけないからね」
「吐いてもですか?」
「そう。そのうち体が慣れてくるから」
・・・もうこの時点でこの病院無理だわ・・・
けど、原井先生の本には、強迫性障害の治療は薬で治るものではないって書かれていたはずなのに、、、なんか話が違くない?
強迫観念は抗精神病薬に反応せず、薬をやめても何も起こらない。抗精神病薬中止後の離脱症状はない。減量・中止は初診時にすぐできる。
「薬じゃなくて、CBDじゃダメですか?」
「CBT?」(CBT:認知行動療法)
「いや、CBDオイル」
「大麻の茎から抽出された合法的なオイルですよ」
「なにそれ? 聞いた事ないんだけど」
と、、、ざっとこんな感じの話しでした。
原井先生からしたら、栄養療法やっている私も「強迫性障害」、部屋を片付けられない弟くんも「強迫性障害」という診断になるらしいです。笑
経皮毒という言葉は学術用語ではなく造語なので、医師が知らなくても仕方ないですし、エビデンスがないと賛否両論ある事も知っていますが、それにしても話しの聞き方ってありますよね。。。
CBDオイルを知らないのも驚きでしたし。
受診後、改めてGoogle口コミを見てみましたが、良い口コミ多いんですよねぇ。けど、そんな中に、私達と同じ感想を書き込んでいる方を見つけました。
この先生は医師に向いていない。
人の話は聞かないし、自分の解釈で決めつける。
受診しても、何の解決にもならず、時間とお金の無駄でした。
投稿へのオーナーからの返信では
随分と丁寧ですが
診察の時は全く違う印象です。
そうそう、こんな感じです。
私も受診を決める前に、勿論口コミをチェックしていましたが、全てのコメントに丁寧に答えている姿勢がとっても好印象だったので、それも決め手になっていました。
けど、実際に受診をしてみた今は、あの先生がこんな丁寧なコメント返ししないよね?って事が想像できます。(憶測なので正解はわからないですが・・)
OCDの専門医が東京に居てくれて本当に良かった!と、期待値大だったので、診察を終えて病院を出た後は、なんだか拍子抜けしてしまって、「ハズレだったね~」と、三人で顔を見合わせて笑ってしまったくらい。
あまりにもハチャメチャな診察で終わってしまったので、休学の診断書を頼み損ねてしまいました。
曝露療法(エクスポージャー)の集中治療をしてくれる所が他にないので、少し迷うところもありましたが、やはり医師との信頼関係が成り立たない所では無理なので、残念ですが原井クリニックは諦めました。
書籍やコメント返しの文面とはあまりにも印象が違い過ぎるのは驚きでしたが、良い口コミもあったので、合う人も沢山いるのだと思います。
という事で、次は「道玄坂ふじたクリニック」のレビューに続きます。