その日は突然やってきました。
中学の入学式を指折り数えて楽しみにしていたお兄ちゃんが、中学に入学後4日目にして突然のダウン。
この日から、微熱・頭痛・吐き気・食欲不振・腹痛の症状が始まり、いつもの小児科に診てもらった診断は「急性胃腸炎」。
ナウゼリンとカロナール、それと、お腹の動きもピタっと止まってしまったので、座薬も処方してもらって様子見という事になりました。
まだこの時点では、「新しい環境で疲れたのかな・・」と思うくらいで、まさかここから2年という月日の悪夢が始まるなんて予想だにしていませんでした。
1週間が過ぎた頃には、微熱が高熱になる時もあり、
相変わらずご飯も咽を通らない為、クラクラと目まいもするようになってしまい、更に38℃越えの高熱が続いたのでインフルエンザの検査をしてもらいましたが、結果は陰性。
代わりに、3日間飲んだら1週間効くという抗生物質、ジスロマックを処方されましたが熱が下がる事はありませんでした。
念のためと、MRIとCTも撮って診てもらいましたが、結果は特に異常なし。
血液検査、尿検査、レントゲンも異常なしでした。
セカンドオピニオン
異常なしと言われても、明らかに具合が悪くて苦しんでいるのですから、納得なんて出来るはずがありません。
セカンドオピニオンで近くの小児心療内科を受診しました。
3週間で体重が5キロも落ちている事に危機的状況と言われ、チョコでもジュースでもなんでもいいからカロリーのある物を摂るようにしてくださいとの事。
この後、心療内科医のアドバイス通り、お兄ちゃんが少しでも口に出来るのならと・・・
野菜ジュース・チョコレート・菓子パン・ラムネなどを買い置きするようになるのですが、
今思えば、こんな糖質まみれの物ばかりでは病状を悪化させるだけという事がわかります。ですが、この時の私は本当に無知で、医者の言う通り「とにかくお兄ちゃんが口に出来るものなら」という視点でしか見る事が出来ませんでした。
ですが・・・
母ですから、ただただ我が子を助けたくて必死です。
私としては、健康オタクを自負していて、お兄ちゃんがお腹に来てくれた時からマーガリンは止め、パンは手作り、添加物にも気を付けて、お惣菜や冷凍食品は買わず手作りの物で育ててきてたのですが、
この時はお兄ちゃんが日に日に痩せていくのが怖くて、とにかくなんでも良いから食べて欲しいと右往左往するばかりでした。
今の私ならもっと出来る事が沢山あったのに・・・
精神薬という泥沼への導き
心療内科で言われたのは、「鬱ですね」「積極的に薬を使っていきましょう」との診断で、ドクマチール、ロラゼパム、クッドミン、酸化マグネシウムを処方されました。
今なら絶対に飲ませません!
この頃の私は完全に医者頼りだったので、「薬を飲めば病気は治る」と心底信じて頼り切っていました。
こんなにも初期段階で、これだけの精神薬を飲まされたお兄ちゃんは、ここから精神薬の泥沼にはまり、更に悪化の一途をたどる事になってしまいます。
処方された精神薬を飲み始めてからは、体の不調に加えて、精神的な異常も訴え始めるようになりました。
毎日のように悪夢を見るらしく、寝るのを怖がるようになり、マッサージして寝かせてあげようとしても、触られるのも「ゾワゾワして嫌」と言い、成すすべがありませんでした。
精神薬を飲み始めてから1週間過ぎた頃には、幻覚・幻聴も訴えるようになり、
頭痛(脈を打つような感じ、歩くと痛い、お風呂に入ると緩和される)・食欲不振・微熱・めまい、腹痛(ズキズキ)・幻覚(天井の模様がコウモリに見えたり、誰かに見られているような感じ)・幻聴(竹藪の中にいるようなザワザワした感じ)・光をまぶしがる・起きていられない・家族で楽しい事をしていてもイライラが収まらない。
こんなにも体が悲鳴をあげているのに、この時の私は精神薬がお兄ちゃんの体を壊している事に気づかず、病院探しばかりしていた大馬鹿者です。。
今の私なら、絶対に精神薬なんて飲ませずに、取り急ぎ点滴で水分補給してもらいながら、少ししか食べられない分、最良の食事を用意して、ビタミンCを1日に何回も飲ませてあげて、体と心が落ち着くまでゆっくりと休ませてあげられるのに・・・
ここから長い長い悪夢が始まります。。。
【ODと診断されるまで2】精神薬で人格まで変わってしまったお兄ちゃん
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