起立性調節障害と診断されている弟くんが、鍼灸デビューしました。
ずっと行きたくないと言っていた弟くん。
それは、今まで散々いろいろな病院や整体に行ってきたけど、
「どこ行っても変わんないじゃん」
という理由。
確かに。
一瞬楽になった気はしても、特に変わりはないかなと感じた日々。
拒食症になってしまったお兄ちゃんの時には、どうしたらいいのかわからな過ぎて、闇雲にいろいろな病院を探して整体や鍼にも連れて行ってましたが全く効果なし。寝たきりの日々に変化はありませんでした。
起立性調節障害の親の会や、栄養療法の本のレビューを見ても、「整体や鍼灸をしても良くならなかった」という話は山ほど聞いてきました。
でも、いまは「起立性調節障害に整体と鍼は効果ありますか?」と聞かれたら、「YES!」と答えます。けど、今のお子さんの状態によっては「NO!」。
この理由をまとめてみたいと思います。
鍼や整体は "効果が出る時期" がある
起立性調節障害と診断されても、その子によって原因や症状は様々なので一概には言えませんが、数年間ODっ子を見続けた母として今思う事は、
鍼や整体って、効果が出る時期があると感じています。
起立性調節障害を栄養療法で完治に導いてくださっているクリニックの先生は、「漢方薬の内服や整体治療を受けている人が多いですが、これらも殆ど効果がありません」と書かれています。以下引用文。
ODの原因を正しく認識して治療している医療機関は皆無に等しいのが現状です。ODを自律神経の疾患、心身の問題、血管血圧の問題、などと誤解しています。原因を正しく理解できていなければ、当然治療も間違ったものになります。小児科では血圧を上げる薬を処方しますが、gdmを受診された方は皆さん効果がなかったので内服を中止した、と言われます。
その他には漢方薬の内服や整体治療を受けている人が多いですが、これらも殆ど効果がありません。朝起きられない原因は、エネルギー不足であることが殆どだからです。
思春期には急激に背が伸びます。骨の成長、循環血液量の増大に伴って、鉄が大量に必要になり、鉄欠乏に陥るのです。ミトコンドリアでエネルギー産生をスムースに行うためには鉄、ビタミンB群などが欠かせません。
朝起きられない児童・生徒に対するアプローチとして、もっとも効果的な治療は昇圧剤・漢方・整体ではなく栄養療法なのです。
引用: gdmクリニック
ここに書かれている事が、まさに私が実感している事と一致しています。
"起立性調節障害" と検索すると、広告表示で多く出てくるのが整体や鍼のHPでした。自律神経を整える施術をしてくれるという内容で、元気になられた体験談なども掲載されていて、私も飛び付いた一人です。
自律神経の施術を扱っている所はどこも高額でしたが、我が子の為には背に腹は代えられませんので、一刻も早く助けてあげたい思いの一心で通っていましたが、弱り切っていた我が家の兄弟達に効果を感じることはありませんでした。
今思えば当然の結果だったと思います。倒れてしまうほど、エネルギーが枯渇している体を、鍼や整体でなんとか出来る訳がなかったと。今はわかるのですが、当時の私はただ闇雲に走り回っていて、どれだけ無駄な時間やお金を費やしてきてしまったことか。。。
勿論、整体や鍼と言っても、施術してくださる先生の腕や施術方法も千差万別ですし、お子さんの状態にもよりますので、「うちは効果ありました!」という方も居るかもしれません。
以下、あくまでも我が家の兄弟の参考事例です。
お兄ちゃんの場合
お兄ちゃんを初めて鍼灸に連れて行ったのは、倒れてすぐに拒食症になり、精神薬も飲んでいた頃でした。
近所の鍼灸院に連れていきましたが効果なく、カイロプラクティック、整体と、効果を感じなくても、とにかく少しでも楽になれるのならと通い続けていました。
極めつけは、知り合いの人の勧めで行った自律神経の改善効果があると言われている、1回8,000円と高額な整体院。その先生は、
「そもそも整体に通って3回で治らなければ、それ以上そこに通う意味はない」
と豪語していたのですが、お兄ちゃんの体を触り、
「こんなに動いていない体は初めてだ・・・」と愕然されてましたが、先生が仰っていたように3回通って、終了。
だけど、この時効果がなかったのは当然だよね、って今はわかります。
まずは、精神薬を飲んでいたこと、さらに拒食症で栄養失調の状態で巡る血が少なくなっているのに、体調をあげようがなかったのだろうと思います。
けれど、起立性調節障害の理解が全くなかった初期の頃は、辛そうにしているお兄ちゃんを見ているのが辛くて、何かしてあげていないと居ても立っても居られないという心境で空回りしていた感じでした。
その後、お兄ちゃんが起立性調節障害を克服し、学校に通い始めてからは、疲弊している体のメンテナンスによく整体にお世話になっていました。この頃には、通う度に痛みから解放され、充分に効果が実感できるようになっていました。
弟くんの場合
栄養療法を実践してきて、弟くんの状態があともう一歩という感じのところまで来た時、
最初の頃の、吐き気やめまいの強さに比べたら、だいぶ良くなってきている気がする。今なら鍼や整体も効果が出るかも!
そう思って、弟くんを説得し行ってみた鍼治療院。
終わった直後の弟くんの感想は・・・
今までで初めて効果感じた!
おーーーっ
こんな前向きな言葉、久しぶりに聞けたね
そして、数日後、
お兄ちゃんと自転車で出かけて帰ってきた感想は・・・
おーーーっ
凄い!凄い!
「ここ数年、一日足りとも不調がない日はないよ」
と言っていた弟くんの口から、こんなに嬉しい言葉が聞けるなんて嘘みたいでした。
2回目の鍼治療の翌日、
立ちくらみしないってこんなに楽だったんだ~!
あ~何年かぶりで楽~!
こう言って喜んでいる弟くんの顔は、いつもよりスッキリしていて、目がパッチリこれは本当に驚きの変化でした
久しぶりに元気な弟くんの顔を見て、今までどれだけ浮腫みがあったことか!
立ちくらみしなくなったなんて、凄い成果です
久しぶりにスッキリした我が子の顔を見られた事が、嬉しくて仕方ありませんでした。
お風呂からあがった後も、
それって鍼効果かなぁ?
そっか、そっか、楽になれて本当に良かった
ちなみに、弟くんが行った鍼治療院は、よく見る「自律神経に効きます」というような特別な所ではなく、普通の鍼治療院です。
一時間半も丁寧に施術して頂いて2,200円(学生料金)と、とても良心的な価格でやって頂いて本当に感謝しかありません。
まとめ
- 整体や鍼灸は効果が出る時期がある。
- 起立性調節障害の治療の優先順位は、栄養療法。
以上が私が感じている事のまとめです。
栄養療法をしながら、鍼灸というのも勿論ありだと思いますが、どちらもお金がかかります。。なので、優先順位として私がおススメしたいのは、まずは栄養療法