先日お兄ちゃんが発熱した時、近所の内科で血液検査をしてもらいました。
その時は37.6℃くらいの発熱で翌朝には下がっていたので、たいした事はなかったけど、 こんな感じの軽い発熱がここ数か月で何回か続いて、
6月下旬(イタリア行きの直前)、7月下旬(マウンテンバイクで遊んだ翌日)、8月中旬(コロナ)、9月上旬(SIBO治療中)と、月1回くらいの軽い発熱(コロナを除く)が気になっていたので、保険診療できる地元の内科を受診しました。
まー、面倒くさいこと言われましたけど、
「血液検査? なんで? 元気そうだけど?」
「でも、ここ数か月発熱したり、首のリンパが腫れたり、健康診断で中性脂肪も少なくて甲状腺も心配だったので、一度診て頂きたいんです」
「まぁ~いいけど、、、」
「腎臓や肝臓も心配なのと、フェリチンもお願いします」
「フェリチン? なんで?」
「あーインタネットかなんか見たの?」
「・・いや、気になるので、、、」
「ふぅ~ん」
(やる意味ないと思うけど、まぁ、欲しいならやってやるよ)的な感じ?
実はこの病院、我が家の中では「いい加減な医者」として利用させてもらってる病院。
小学生の頃、遅延型アレルギーで除去食を始めた時も、アレルギー対応の給食にしてもらう為の申請書はここで書いてもらいました。
この医者は、薬でも、申請書でも、言えば何でもくれるお医者なので、都合のいい病院として利用させてもらってます。
普通の病院では、遅延型アレルギーが通じなくて面倒な事になるのでね。
まあ、何はともあれ、
栄養療法のクリニックでは血液検査だけで2万3万するので、保険診療で血液検査が出来たのは有難かったです。(初診料込み5000円でした)
血液検査を読み解いてみる
肝臓の値、AST/ALT、r-GTP
今回、私が真っ先に確認したのは、ASTとALTの値。
ASTとALTの差が "1"になってるではないですか
ここ数年ずーっとALTが低い状態でビタミンB不足を指摘されていたので、ASTとALTの差が "1"になってたのは、かなり嬉しいこと。
6月(イタリア行く直前、左側だけリンパが腫れた時)
ASTとALTの差は "10"!
イタリアから帰ってきて3週間後の、健康診断の結果
イタリアでのダメージがまだ解消されてなくて、ASTとALT共に低い上に、ASTとALTの差は "7"。
そして今回、
SIBO対策後、1ヶ月後
ASTとALTの差が縮まり、ほぼ同じくらいの数値になりました。
理想値の20前後には届かないけど、ALTは低血糖時の糖新生の際に必要な酵素なので、ここが上がってきているのは嬉しいこと!
だけど・・・LD(LDH)が低い。
LD(LDH)は、ミトコンドリア活性化に重要な酵素で、理想値は180U/L以上。お兄ちゃんの127U/Lは、B3(ナイアシン)不足でかなり疲れやすい状態と現れています。
ビタミンB群が不足していると
ビタミンB群は、代謝全般に関わる重要な栄養素なので、ビタミンB群が不足すると、ミトコンドリア機能は低下し、身体は疲れやすくなり、神経系にも影響を及ぼし、免疫力も落ちて病気にかかりやすくなってしまいます。
r-GTが "15"になってきたのも良かった。
たんぱく質やビタミンB6の不足は少し解消されてきたのかな? と希望的観測。
フェリチン
今回の血液検査で次に気になったのは、フェリチンが272.5
一般的な血液検査の基準値は、男性:フェリチン25~280なので、問題ないらしいけど、、この数値は本当に大丈夫
鉄剤のサプリはもう1年以上飲んでません。
なので、何故にこんなに高くなってるのか・・・
一年前に鉄瓶購入して、毎日鉄瓶で沸かしたお湯を飲んでるから?
いやいや、それくらいの事でここまで上がらないですよね。
メガビタミンを推奨している藤川先生は、成人男性のフェリチン理想値は200~300としているので、藤川理論の見方をすると、フェリチンが高くなって喜ぶところかもしれません。
けど、分子栄養療法の基準値で調べてみると、「フェリチンが200超えたら炎症の疑い」と書いてあります。
血液中にほとんど存在しないはずのフェリチンが血液検査で高値となった場合、臓器がなんらかの損傷を受けてしまい、臓器内にいたフェリチンが血中へ流れ出てしまっているという可能性があるらしいと。
更に調べてみたら、「炎症や溶血の可能性は、実際問題フェリチンだけでは判断できるものではない」らしい。
そこで他の炎症系の値を見てみると、
CRPは0.05以下なので問題なし。
肝機能のAST/ALTの上昇もなく、白血球の数も正常値内なので、素人母の診断としては、炎症が起きている様子はないのではないかと推測。
フェリチンが気になる時、合わせてみるのがMCHCの値。
お兄ちゃんは基準値を下回っている↓がついていました。
このような場合は、
「貯金の鉄であるフェリチンは沢山あるけど、実際にヘモグロビンや赤血球などの利用できていない状態になってしまっている」という事。
けど、分子栄養学的には、MCH、MCHCともに31以上あれば問題なしで、30を切ってしまうと鉄欠乏症らしいので、お兄ちゃんはギリギリのグレーゾーンってとこでしょうか?
鉄の利用障害なのかどうかは、UIBCも合わせ見て判断するらしいのですが、今回はそこまで詳しい採血ではないので、わからず。。。
その後、栄養療法のクリニックでの診断では、上記記事で書いたように、『血液中にほとんど存在しないはずのフェリチンが血液検査で高値となった場合、臓器がなんらかの損傷を受けてしまい、臓器内にいたフェリチンが血中へ流れ出てしまっているという可能性があるらしい』との事でした。
自律神経のバランス
自律神経のバランスは白血球像でみます。
Neutro(好中球)は50~60%が理想値。これより高いと交感神経優位状態。
Lympho(リンパ球)は30~40%が理想値。副交感神経を表します。
自律神経の乱れは絶対あると思っていたけど、意外にも理想値の範囲内でした。
白血球数×リンパ球の割合(%)÷100=1500以下は免疫力の低下
計算してみたら、お兄ちゃんは1700あったので大丈夫そう。
タンパク質
総蛋白7.5以下、アルブミン4.5以下でタンパク質不足。
お兄ちゃんの値は、総蛋白は下回っているけど、アルブミンは理想値。
アルブミンは、長期的な栄養状態を反映するので、栄養療法を実践してもすぐに上がるものではないらしく、ここが理想値というのは嬉しいこと。
ただし、脱水があると血液が濃縮された状態になって、アルブミンが高くなる事があるらしいです。
尿素窒素の理想値は、15~18くらいなので、分子栄養学的に見るとタンパク質不足。
尿素窒素が低い場合は、タンパク質の摂取が少ないか、胃酸不足でタンパク質の消化吸収能力が落ちているか?
お兄ちゃんの場合、タンパク質は充分に摂ってるのに、この数値という事は、やはり胃酸不足、消化酵素不足なのかなと推測。
クレアチニンの理想値は、0.7~1.0mg/dlなので、お兄ちゃんは基準値以下。明らかに運動不足なので、筋肉量が少ないというのは納得。
血糖値
お兄ちゃんの血糖値、一般的な基準でみると問題なしでしたが、
分子栄養学の理想値は90~100。
85~80以下になると低血糖症と判断されるそう。
本当はA1Cのデータがあれば血糖値の平均値がわかるのですが、この病院の先生は必要最低限+私がお願いした項目しか頼んでくれなかったので、詳細わからず。。。
そして、実際には採血結果に出ない「炎症」もザラにあるそうです。
甲状腺機能
甲状腺機能は昔から異常になった事はなく、今回も問題なしでした。
ずっと気になっていた中性脂肪値は、今回検査から外れていて、わからないまま。
以上が今回のお兄ちゃんの血液検査の考察でした。
まとめ
お兄ちゃんの血液検査の結果、素人母の考察としては、「少し改善の兆しあり」と感じてますが、
血液検査を読み解くのってホント難しいです。。。
栄養療法のクリニックで調べてもらう項目は、この何倍もの詳細なデータから、多角的に考察していくので、素人がこんな少ない項目で自己判断できるものではないのだと思います。
なのでお勧めはしませんが、
そんなに深刻な状態じゃない場合の判断材料として、分子栄養学の観点で読み解く知識があるといいですよね。
血液検査の理想値がわかる一覧表が掲載されています
リンク
|
自宅で簡単にフェリチン検査できるキット
血液一滴で、鉄・タンパク不足を測定。
検査項目:血清フェリチン、血清鉄 (Fe) 、AST (GOT)、ALT (GPT)、γ-GTP、中性脂肪 (TG)、総コレステロール、LDLコレステロール (悪玉コレステロール)、HDLコレステロール (善玉コレステロール)、尿素窒素 (BUN)、クレアチニン (Cr)、尿酸 (UA)、総タンパク (TP)、アルブミン (Alb)
長年の不調に悩まされている場合は、栄養療法のクリニックで診て頂いて、なぜ今の不調が起きているのか? の原因究明をしてもらう事が一番の近道だと思います。