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母のつぶやき

絢香の『にじいろ』この曲が私たちに光を与えてくれた

投稿日:2017年8月31日 更新日:

弟くんと病院の帰り道、

ちょっと買い物に寄ってもいい?
弟くん
うん

スーパーの駐車場に車を停めて、弟くんは助手席のシートを倒して横になってる。

急いで買い物を済ませ、窓から弟くんの顔をのぞきこんで車内に戻り、エンジンをかけたその時・・・

ラジオから流れてきたのが、絢香の『にじいろ』。

なくしたものを数えて
瞳閉ざすよりも
あるものを数えた方が
瞳輝きだす

あなたが笑えば誰かも笑うこと
乗り越えれば強くなること
ひとつひとつがあなたになる
道は続くよ

私、心を鷲づかみにされてしまって、

動けなくなってしまいました。

 

この曲が、絢香の歌声が、胸に刺さり過ぎて、

今までずっと抑えてきた涙が溢れてしまって、ハンドルを持ったまま号泣。。。

弟くんの前で初めて泣いてしまいました。

一番辛いのは弟くんなのに、母が泣いてる場合じゃないのに・・・

助手席にいる弟くんまでも静かに涙を流し・・・

2人で言葉なく涙してしまいました。

 

この歌詞の通りだね。

 

"なくしたものを数えるより、あるものを数えた方が瞳輝きだす"

 

ホントそうだね。

 

弟くんはいま毎日が苦しくて、体が思うように動けなくて、

こんなに辛い思いをしているのに、学校に行けない引け目を感じて、悪い事もしていないのに隠れたくなるような気持ち。

幼い心と体はいっぱいいっぱい苦しんで、ただ毎日時間だけが過ぎていく焦りを感じていたけれど・・・

 

弟くんは死ぬわけじゃない。

ちゃんと生きてる。

手も足もある。

目も見える。

その"あるもの"に目を向けたら、まだなんだって出来るじゃん!

って思うことができた。

 

弟くんが生まれてきてくれた時の、あの気持ち。

ただただ、「元気に生まれてきてくれてありがとう」って、幸せいっぱいだったあの時の気持ち。

そんな気持ちが溢れて、胸がいっぱいになって、涙になって、弟くんと一緒に泣いてしまったあの日。

私も涙を我慢してたけど、弟くんはもっと我慢してたはず。

 

スーパーの駐車場で、この曲が私たちの心に光を与えてくれた。

 

弟くんの手を握って伝わってくるその温もりが、愛おしさでいっぱいになった。

前を向いて歩いて行こう!

母と一緒に。

 

 

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