3年前に栄養療法に出会ってから、ずっとサプリ生活を続けているわけですが、お兄ちゃんの根強い強迫性障害を治すべく、改めてサプリや食生活について勉強し直してみました。
サプリを摂取している人、一度読んでみて!
この著者は、医療機関向けサプリメントを製造する会社の社長さん。
サプリ業界を知り尽くしている方が、
「サプリメントは基本的に飲まないほうがいい」
「運動や食事に気を使うのが面倒だからという理由で、気軽にサプリメントに手を出すのは絶対にやめてください」
と、書かれています。
それだけ、世の中に出回っているサプリが、いかに粗末な物が多いか。
体に良かれと思って安易に摂取しているサプリが、実は添加物だらけで、有効成分は1%にも満たないというようなサプリが本当に存在するという話し。
「大手製薬会社が出している商品だから」
「広告でよく見る商品だから」
「あのインフルエンサーがすすめていたから」
「皆が飲んでいるものだから」
「安いから」
こんな理由でサプリを購入してはいけないと書かれています。
安易にサプリを選んでしまうと、効果が得られないどころか、健康に害を及ぼす可能性もあることが、具体的な事例をもとに紹介されています。
99%が添加物の葉酸サプリメント
あるサプリメントには有効成分は1%未満、残りの99%添加物で、その原材料は、
乳酸、セルロース、ショ糖糖脂肪酸エステル、葉酸
1錠0.3g(脂質0.007g、炭水化物0.265g、葉酸200㎍)
一見、葉酸が多いように見えますが、
単位がバラバラなので、mgに統一すると・・・
1錠300mg(脂質7mg、炭水化物265mg、葉酸0.2mg)となり、
葉酸は割合にして約0.067%に過ぎず、残りの99.93%は添加物という計算になります。
そもそもサプリの含有量まで確認して購入する人が少ないかもしれませんが、この葉酸サプリのように、単位を変えて誤魔化している商品が多いこと多いこと。。。
そんな事とはつゆ知らず、「これで葉酸を摂取しているから安心!」と思っている人、(私もそうでしたが・・) 残念ながら、お金を払って添加物のカタマリを購入してる可能性ありです。
ちなみに、食品で葉酸を摂ろうとしたら、
(以下100g当たりの葉酸摂取量)
- 焼きのり:1,900㎍
- ブロッコリー:450㎍
- 生うに:360㎍
- ドライマンゴー:260㎍
- えだまめ:260㎍
- きな粉:250㎍
- ごま:150㎍
- アボカド:84㎍
- バナナ:26㎍
- 目玉焼き:58㎍
どうですか?
サプリに頼らなくても普通に食事をすれば摂取できそうじゃない?
調べればもっともっとあります。これら食品の良い所は、葉酸だけでなく他の栄養素も一緒に摂れるという事。
(調べてみたら、この99%添加物の葉酸サプリ、ネイチャーメイドの葉酸の可能性ありです)
飲み続けるとアレルギーを発症する可能性がある
サプリメントを作る際には粉を固めるために乳糖が使われていることが多く、これは日本人に多い乳糖不耐症の方が摂取するとお腹の調子が悪くなってしまいます。
乳製品アレルギーがある人にとってはアレルゲンとなってしまうので、より注意が必要となってきます。
最近注目されている「遅延型フードアレルギー」というものがありますが、これは、飲んですぐに症状が出るのではなく、数時間後、あるいは半日ほどしてから症状が出る場合があります。そのため、本当は乳製品をとるべきではないのに、気づいていない人も結構多いのです。
「サプリメントの正体」より引用
この乳糖という添加物は、サプリ意外にも多く添加されているものなので、体調不良が続いている方は、お買い物の時に食品ラベルをよく確認してみてください。
人毛から合成されたアミノ酸
サプリメントの原材料の企画書をチェックすると、「原産国:中国」「原料起源:人毛」と記載されているものがあります。
アミノ酸はタンパク質を分解して作られます。通常は大豆などが原料に使われますが、安く原価をおさえるために「人毛」が原料になっている場合があるのです。原料が人毛というと、どなたも「気持ち悪い」「不気味」と思われるでしょうが、そうした感覚的な問題以上に「安全面」における問題が懸念されます。というのも髪の毛には水銀やヒ素などの有害重金属が含まれるからです。
「サプリメントの正体」より引用
これは一部のお話しかもしれませんが、事実なので怖いですよね。。
私達消費者はこういった事を知るすべがありませんから、食品と同じで「安いのには理由がある」という事ですね。
胃で溶けないサプリメント
サプリメントも医薬品も、胃の中で溶けなければ吸収できません。医薬品は溶けるスピードの基準がきちんと設けられていますが、サプリメントは食品扱いのため、ありません。結果はどうだったでしょうか。
まず栄養素ですが、記載通りに入っている方が珍しいぐらいで、多くが記載の値以下だったそうです。
また崩壊試験の方はというと、待てど暮らせど溶けないものがいっぱいあったのです。
「サプリメントの正体」より引用
サプリメントは医薬品と違って食品の一種になるので、特定の商品を用いた臨床試験はほとんど行われていないという現状があったのですね。
固めるための添加物が大量に入れられて、しっかりと固めたものを溶ける検査をせず販売されているなんて、あり得ないですよね。。
うちの工場では、そのサプリは誰も飲みません
「何が入っているか知っているんですよ。そんなものを飲むわけないじゃないですか」
「サプリメントの正体」より引用
生産工場の職員がこんな風に言うサプリって怖くないですか?
健康食品・サプリメント業界の市場規模は、非常に大きなものなので、2021年の市場規模は、なんと2兆6,465億! コロナ禍によって今後より拡大していくと予想されています。
そんな儲け市場のサプリメント業界なので、国内でサプリメントを作っている工場は4000~5000カ所もあるようですが、このうちGMPという医薬品レベルに準じた管理基準でサプリメントを製造している工場は、3%の120カ所程度。
GMPに対応していない工場の中にも、しっかりと製造しているところはあると思いますが、これが認証を受けている割合が少ない現実を見ると信頼できるサプリメントを選ぶことがいかに難しいかがわかります。
テレビ通販で買ってはいけない
たとえば、1万円のサプリメントであれば、6,000円がテレビ局、その残り4,000円の半分の2,000円が番組を企画した会社の取り分です。残り、つまりメーカーの取り分は2,000円となります。となると、原価はいくらかけられるでしょうか。
「サプリメントの正体」より引用
テレビ局が6割のマージンって凄い割合じゃないですか?
サプリを作ったメーカーには2割しか取り分がないとなると、1万円の商品を買ったとしても、原価は数百円のもの?
テレビ通販でも有名な某サプリメントメーカーの営業担当の方にお目にかかった際、「うちの製品は品質がイマイチだから、お金を投入してマーケティングしなきゃならないんです」とおっしゃったことがありました。
「サプリメントの正体」より引用
勿論、こんなメーカーばかりではないと思いますが、総合的に考えると、テレビや雑誌などで派手に広告を出しているメーカーのサプリは、おすすめできないと言わざるを得ません。
輸入サプリメントのリスク
高品質を求めてアメリカの工場で作ってもらったことがありましたが、結局はお断りすることになりました。納品されたサプリメントの栄養成分を測定したところ、設計よりもはるかに少ない量しか含まれておらず、そのことを指摘しても誠実な対応を受けることができなかったためです。(中略)原料に何が使われているかわからない怖さがあります。
「サプリメントの正体」より引用
これは本当に意外でした。アメリカはかなり厳しい品質管理がされていて、サプリの先進国。アメリカのサプリは日本の20年先をいっていて、日本が追い付くことはできないとまで言われているくらいなのに・・
日本とアメリカの製造品質管理基準の違い
日本 | アメリカ | |
製造工程ガイドラインのページ数 | 5ページ | 815ページ |
製造・品質管理の厳しさ | 任意でOK(法律で決まっていない) | 法律で所得が義務付けられている |
成分は表示どおり入っているか | 検査しなくてもOK | 原材料と加工してから1回ずつ合計2回の検査が義務付けられている |
成分は体内できちんと溶けるか | 検査しなくてもOK | 法律で義務付けられている |
異物混入の恐れ | 検査しなくてもOK | 金属探知機での検査を義務付けられている |
設定機関による立ち入り検査の有無 | なし | 政府の専門機関(FDA)による抜き打ち検査が行われる |
でも、田村先生は実際に調べた結果として書かれているのですから、やはり、日本とかアメリカとかそんな大きな枠で選ぶのではなくて、どの会社が信頼できるかって事なのでしょうか。
ドクターズサプリなら安心できるか
じゃあ、ちょっと高いけど、信頼度が高そうな医者が関わっているドクターズサプリなら良いかというと、一概にはそうは言えないらしいのです。
お医者さんがサプリメントを作ろうとなさる場合、製造工場に「こういうものを作りたい」といって発注します。ところが工場によっては、ちゃんとその設計通りに作らず、手抜きをしたり、原価を削ったりということが実際にあるのてす。
そうするとイマイチなものができ上ってしまう。ところがお医者さん自身はでき上がったものの検証をしていないからわからない。最終的にはサプリメントを使った患者さんから「先生、これ気かないよ」「飲んでも何も変わりませんけど・・」などといわれてはじめて気づくことになるのです。
「サプリメントの正体」より引用
ここまでくると、一体何を信じたらいいのかわからなくなってしまいますが、これがサプリ業界の実態という事なのですから、どうしようもありません。
なので、「ドクターズサプリ」といいながら、自社のサイトでネット通販をしていたり、ドラックストアに並んでいるような場合は、「売れるならなんでもアリ」という姿勢が透けて見えますので、避けた方が無難と書かれています。
結局のところ、本当にそのお医者さんが信用できる人であったとしても、そのお医者さんが作ったサプリメントまで信用できるかどうかは別の話しなんですね。
サプリメントの効果を妨げるもの
栄養状態がよくないことが原因で体調が優れない方にとって、サプリメントは切れ味よく健康を回復させてくれる便利なツールです。
ただ、中にはサプリメントを飲んでもなかなか改善しない方もいらっしゃいます。
それは、一人一人体質も生活環境も異なり、サプリメントの効果を発揮しにくいさまざまな状況が存在するからです。
- 有害ミネラルの蓄積
- 腸内環境の悪化
- 胃液の分泌が不十分で消化が不安定
- 過度なストレスによって副腎が疲弊している
- 本人も気づいていない遅延型フードアレルギーの存在
「サプリメントの正体」より引用
こうした事を考えると、やはり自己判断でサプリを摂取するのではなく、栄養療法に詳しいお医者さんに相談するのが一番ですね。
そして忘れてはいけない、サプリの質が悪くて体調不良になっている場合もあるという事を。
まとめ
- サプリには記載通りの栄養素が入っている事の方が珍しく、全く溶けないものもある
- 添加物により体調不良になっている可能性がある
- 飲み続けるとアレルギーを発症する可能性がある
- 栄養素の原料として中国人の人毛が使われている場合がある
- サプリは医薬品と違い、食品の一種であるためエビデンスに乏しいものが多い
- テレビや雑誌などで広告費をかけて販売されているサプリは価格に見合った効果が得られない
- 輸入・国産で選ぶのではなく、信頼できるサプリメーカーを見つける
- ドクターズサプリだから安心とは限らない
- サプリは自己判断ではなく栄養療法に詳しいお医者さんに相談するのが一番
いかがでしたか?
長年サプリ生活をしてきた私にとっては、かなり衝撃の内容でした。
サプリ業界がこんなにいい加減だったなんて、知れば知るほどサプリ業界の闇が恐ろしくなりました。
最初に栄養療法を知るきっかけになった、藤川先生には感謝していますが、改めて毎日の食事から栄養を摂取することの大切さを知る事になり、今回我が家のサプリを見直すいいきっかけになりました。
藤川理論が間違いとか言いたい訳ではなく、他の先生の意見も参考にしながら、自分に合ったやり方を見つけていく事が大事と思いました。
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