ここ数か月、「俺は社会不適合者だから」と言い放って荒れていたお兄ちゃんですが、
なんと、なんと、
人生初のデートに出かけていきました
本人曰く、
「異性だからってデートと言うのは違うだろ・・・」と。
まあ、仰る通り。
はい。
けど、ずっと心配で見守っていた私達家族としては、嬉しくて、「今頃何してるかな~」なんて話したりしてソワソワ。
ここ数か月の荒れようは本当に酷くて、病気で寝込んでいた2年前を思い出す苦しさでした。
今のクラスで何があったかわからないけれど、特定の人物だけじゃなく、学校そのものが「くだらない」と言いだし、
先生の授業も「くだらない」と全てを否定して、自分を守る為に尖って尖って、どんどん自分で自分の首を絞めているような感じ。
だから、学校から帰ると、手洗いが止まらない。
自分も汚染されたと感じてお風呂で何回も体を洗ってしまう。
そう、紛れもなく強迫性障害の症状ですよね。
数か月前にやった毛髪検査で、「不安」という項目に沢山チェックが入っていたのが立証されています。
そんな、ネガティブな思考で支配されていたお兄ちゃんに一筋の光を与えてくれたのは、今日のデートのお相手A子ちゃん。
A子ちゃんは、今の高校の2つ上の先輩。
2人の出会いは、職員室前の座談スペースでした。
A子ちゃんは、とても勤勉な子で、いつもその職員室前で自習をしていたのです。
校内には自習スペースは他にも沢山あり、大抵の子は図書館などのあまり人目のつかない場所で勉強するのに、どうしてわざわざ職員室前?
まじめに勉強している姿を"恰好悪い"とさえ言うような子も居る中で、何故に職員室前で勉強?
・・・と、
そんな姿に興味を持ったお兄ちゃんが声をかけたのがきっかけでした。
A子ちゃんの答えは、
「ここならすぐに、わからない所を先生に教えてもらえるから」という優等生な回答。
「なるほど~♪」
と、共感したお兄ちゃんもそこで勉強するようになり、
高1と高3の垣根を越えて、職員室前スペースが2人の自習スペースになっていきました。
受験に向けて猛勉強をしているA子ちゃんの影響を受けて、お兄ちゃんも赤本を買い、前向きに過ごしていた一年間。
そして、A子ちゃんは卒業。
連絡先も交換しないまま、「じゃあね~」と爽やかなお別れをした2人でした。
・・・あれから10カ月。
そんな2人の再会のキッカケは、A子ちゃんから届いた年賀状。
お兄ちゃんが渡したA子ちゃんへの合格祝いに、住所と名前を書いていたらしく、年賀状を送ってくれたのです。
お兄ちゃんの心が一番すさんでいた時に、救世主のように現れてくれたA子ちゃん。
お兄ちゃんに寄り添い、応援してくれて、いまに至ります
A子ちゃん、ありがとう
・・・という事で、
今日のお兄ちゃんのデートは、私達家族にとっても特別な思い入れがあるわけです。
17歳と19歳の、真面目で不器用な2人がどんなデートをしているのか
お兄ちゃんの帰りが楽しみ