小麦アレルギーじゃなくても小麦に反応してしまう訳
いきなりですが、口腔アレルギーってどれだけの方が認識しているのでしょう?
口腔アレルギーとは交差抗原性と言われているもので、アレルゲン元のタンパク質の構造と似たタンパク質をもつ果物、野菜などに対しても、免疫細胞が過剰反応を起こし、
果物や野菜を食べた時に、口の中やのど、耳の奥がイガイガしたり、かゆみ、腫れなどのアレルギー症状が起きてしまうこと。
アレルゲンになる物だけに気を付けていても、実はそのアレルゲンのタンパク質と似ている物があって、それに対しても免疫細胞が反応してアレルギー症状を引き起こしてしまうという厄介なものなんですね。
例えば、
スギ、ヒノキ花粉アレルギーの人が注意しないといけない食べ物は、トマト。
なので、もしお子さんが「トマト嫌い」と言っていたら、単なる好き嫌いではなく、もしかして口腔アレルギーだったりするのかもしれません。
他にも、
シラカバ花粉アレルギーは、リンゴ・桃・サクランボなど。
イネ・カモガヤ花粉アレルギーは、小麦、トマト、スイカ、メロン、オレンジなど。
ヨモギ・ブタクサ花粉アレルギーは、メロン、スイカ、バナナなど。
これらは必ず症状が出るとは限りませんが、もし違和感を感じる場合は、原因食物の摂取を控える事が必要になります。
という訳で、本題の「小麦アレルギーじゃなくても小麦に反応してしまう訳」がここにあったのです。
イネ科アレルギーに小麦は大敵だった
お兄ちゃんは、スギやヒノキより、イネ科のアレルギー反応が強く出ています。
これらの花粉の飛散時期は、
スギ・ヒノキは2~4月。
ハンノキは、1~5月。
シラカンバ・カモガヤは、4月下旬~6・7月。
オオアワガエリは、7月~10月。
という事なので、お兄ちゃんはほとんど一年中、花粉症に悩まされていました
(※今は体質改善して花粉症の薬いらずの体になりました)
この一番強く出ている「カモガヤ」と「オオアワガエリ」アレルギーがくせ者だったのです。
カモガヤとオオアワガエリはイネ科の植物で、日本全国の公園や道端、芝生などいたるところにはえている雑草です。
日本ではスギやヒノキの花粉症が有名ですがその次、つまり日本で3番目に多い花粉症の原因となっている植物。
カモガヤアレルギーは、スギやヒノキ花粉症を患っているとアレルギー反応が現れやすくなり、統計データによるとスギ花粉症患者のうち50%がカモガヤ花粉症も併発しているとのこと。
そして、カモガヤ花粉症の人は、口腔アレルギーを起こす可能性が高い
特に、小麦が症状を悪化させる傾向が強く、イネ科花粉の季節にパンやうどん、揚げ物などを食べて運動すると、強いアレルギー症状を起こす人が多いとのこと。
体調を上げる為にグルテンフリー生活をしていましたが、カモガヤアレルギーがこんなにも小麦と直結している事は知りませんでした。
ちなみに、上記検査でお兄ちゃんの小麦アレルギーは陰性です。
真相に辿り着いたキッカケ
今回この事実を知る事になったのは、先日受けた毛髪検査の結果で、カンジタ菌撲滅の為に、クマザサとオリーブリーフのサプリを処方されていました。
それらが無くなったので、そろそろ買い足さないと・・と思って調べていたら、
クマザサはイネ科だったらしく、「イネ科アレルギーの方は注意してください」との表記があったのです。
そこで慌ててイネ科アレルギーを調べ、
↓
カモガヤ、オオアワガエリがイネ科という事を知り、
↓
五年前のアレルギー検査表を引っ張り出して唖然
お兄ちゃんの検査結果は、カモガヤ、オオアワガエリが高反応で、スギやヒノキの数値が倍以上だったこと
↓
更にイネ科アレルギーを調べ、小麦の摂取が症状を悪化させるという事実を知る。
こんな流れで、アレルギー検査後5年も過ぎてからこの事実を知る事になりました。
この時にもっと詳しく調べていたら良かった、、、
この頃の私は、アレルギーの辛い症状は薬で抑えるしかないと思い込んでいたので、薬をもらって終わりでした。
なので、お兄ちゃんはなんと長い事薬に頼った生活になっていたのだろう・・・と、今更ながらに悔やまれてしまいます。。
イネ科アレルギー(カモガヤ、オオアワガエリ)の症状
- 頭痛
- 頭重
- 目のかゆみ
- 耳のかゆみ
- くしゃみ、水性鼻漏、鼻閉
- 喉のかゆみ
- せき込む
- 胃腸障害、食欲不振
- 皮膚のあれ、湿疹、皮膚炎
二次的に起こる全身的な症状
- 倦怠感
- ボーッとする
- イライラする
- 意欲低下、うつ
- 不眠
- 熱っぽい
- 寒気
イネ科アレルギーの人が口腔アレルギー源になる可能性がある食べ物
- 小麦全般
- イネ科の油(米油、コーン油)およびその加工品
- 米
- メロン
- スイカ
- トマト
- ジャガイモ
- タマネギ
- オレンジ
- セロリ
- キウイ
小麦はパンや麺類、お菓子だけでなく、カレールーや味噌、醤油など調味料にも多く使われていますので、症状が酷い時には、これらの調味料も気を付けてあげた方が良いと思います。
遅延型アレルギー検査(IgG免疫反応検査)のすすめ
小麦アレルギーは陰性なのに、イネ科アレルギーだと、小麦は危険だという、素人にはとってもわかりにくいこの特性。
だけど、今まで受けた遅延型アレルギー検査や、毛髪検査では小麦が危険だと、ちゃんと記されていました。
遅延型アレルギーに関しては、賛否両論あり否定的な意見もありますが、私達は受けて良かったと思っています。どちらの検査も、「体の中で何か炎症が起きている」という指標になり、我が子達の場合は、今まで調べてきた事が点と点でつながり、明らかな原因究明につながったので、そのお陰で今は花粉症の薬も不要の生活が送れるようになりました
ちなみに、この口腔アレルギーは、花粉症ではない人にも起こり得るとのことですので、
- 気管支喘息の既往歴がある方
- 薬剤アレルギーの方
- 即時型食物アレルギーのある方
- ゴム手袋過敏症のある方
これらが当てはまる方で、症状が現れた場合は口腔アレルギーを疑った方が良いかもしれません。