私は、お兄ちゃんが起立性調節障害と診断されるまで、この病名を聞いた事もありませんでした。
どこの病院がいいの?
何科に行ったらいいの?
治る病気なの?
学校はどうしたらいいの?
わからない事ばかり。
我が家の起立性調節障害を克服した例が、全ての方に当てはまるわけではないと思いますが、この数年間の経験や反省点をもとに、迷う事なく克服まで最短の道のりで行ける理想的な方法をまとめてみたいと思います。
兄弟2人の今までの道のりは、お兄ちゃん、弟くんのカテゴリーをご覧ください。
注)あくまで素人見解という事をご了承ください。ですが、自信を持っておススメしたいです。
今、どのステップでお困りですか?
起立性調節障害と診断されたばかりの方は、このまま下記記事を読み進めてください。それ以外の方は、上記リンク先の記事をお読みください。
起立性調節障害の症状
- 朝起きられない
- 立ちくらみ(起立性低血圧)
- 心臓がドキドキ(動悸)する
- 食欲不振
- 息苦しい
- 夜眠れない(不眠・睡眠障害)
- 光がまぶしい
- 微熱が続く
- 頭痛がひどい
- 午前中の体調不良
- 不登校
- めまい
- やる気が起きない
- 吐き気・気持ちの悪さ
- 失神する
- お腹が痛い
- 体のだるさ(倦怠感)
- 疲れやすい
- 乗り物酔い
- 首や肩の痛み・コリ
- 耳鳴り
- 集中力や記憶力の低下
- 顎の痛み(顎関節症)
- のどのつまり・違和感(ドライマウス)
- 過眠症
- 便秘
- 関節痛
- 歯ぎしりや食いしばり
- 天気で憂鬱な気分になる
不定愁訴のオンパレードですね。。。
お兄ちゃんは24個、弟くんは18個当てはまっていました。
けど、お兄ちゃんは重症レベルだったのに2年で復学、軽く済むと思っていた弟くんの方が、回復まで4年もかかってしまいました。。。
起立性調節障害とは?
思春期に好発する自律神経機能不全の一つです。
過去には思春期の一時的な生理的変化であり身体的、社会的に予後は良いとされていましたが、近年の研究によって重症ODでは自律神経による循環調節(とくに上半身、脳への血流低下)が障害され日常生活が著しく損なわれ、長期に及ぶ不登校状態やひきこもりを起こし、学校生活やその後の社会復帰に大きな支障となることが明らかになりました。
発症の早期から重症度に応じた適切な治療と家庭生活や学校生活における環境調整を行い、適正な対応を行うことが不可欠です。
軽症例を含めると、小学生の約5%、中学生の約10%。重症は約1%。不登校の約3-4割にODを併存する。
引用: 日本小児心身医学会
非薬物療法(日常生活上の工夫)
- 坐位や臥位から起立するときには、頭位を下げてゆっくり起立する。
- 静止状態の起立保持は、1-2分以上続けない。短時間での起立でも足をクロスする。
- 水分摂取は1日1.5-2リットル、塩分を多めにとる。
- 毎日30分程度の歩行を行い、筋力低下を防ぐ。
- 眠くなくても就床が遅くならないようにする。
薬物療法
非薬物療法を行ったうえで処方する(ミドドリン塩酸塩など)。薬物療法だけでは効果は少ない。
引用: 日本小児心身医学会
以上が、起立性調節障害のガイドラインに書いてある内容です。
小児科でも、起立性調節障害の専門医でも、このマニュアル通りの事を言われました。
「起立性調節障害は思春期によく起こる病気で、自律神経のバランスが崩れているだけだから、時期が来れば自然に治る」と言われていますが、何もしないで完治した人って本当に居るのかな?と思います。
勿論、最初はみんな上記に書かれている事をまじめに実践していたと思います。それでもなかなか良くならない。
そしてママ達が必死に模索し始めるのです。
まず最初にやるべきこと
1. 学校や塾、お爺ちゃんお婆ちゃんなどの近い身内、周りの方への説明
2. 子供は寝かせたいだけ寝かせてあげて、とにかく休ませる
3. 内科的な病気がないか調べる
1. 学校や塾、お爺ちゃんお婆ちゃんなどの近い身内、周りの方への説明
起立性調節障害という病名はほとんどの方が聞いた事もなく、その認知度の低さから、理解してもらえなくて、甘えや怠けと誤解されてしまい、その為に心まで傷つき、更なる試練を背負わされてしまう事になってしまいます。
ですので、一刻も早く、周りの方へ「起立性調節障害という病気」を知ってもらう事がとっても大切だと感じました。
私の場合、周りの理解どころか、私自身が起立性調節障害の理解がなく、なんとか学校に行かせないと、この先この子はどうなってしまうのだろう・・・と、焦って焦って、焦りまくって、子供を無理に起こそうとしていた時期があったので、今思えばなんて酷い事をしていたのだろうと反省点ばかりです。。。
学校や塾には、起立性調節障害の本やチラシを配り、長期休暇になる事を申し出てしまった方が良いと思います。
今日も明日も・・「お休みします」と連絡する事自体が次第に母を追い詰める事にもなってしまうので、「病気が治るまで休ませます」と伝え、親子共にプレッシャーを感じないようにする事がとっても大事。
だって"病気"なのですから、堂々と休ませてあげていいのです。
▼下記の記事に、おススメの本や動画、チラシのダウンロードなどの情報をまとめてありますので参考にしてみてください。
-
起立性調節障害を理解してもらう為におすすめの本・動画
我が子が起立性調節障害という診断を受けるまで、私はこの病名を聞いた事もありませんでした。 まず最初に ...
2. 子供は寝かせたいだけ寝かせてあげて、とにかく休ませる
最初の頃は理解が足りずに必死に起こしていましたが、結局は無理に起こしたところで起きられないし、起きたとしてもボーっとしているだけで、脳は寝ているような状態でした。
そんな反省点も多々あり、今思う事は、全てのしがらみから解放してあげて、まずはとんとん寝かせてあげる方が回復への近道だと思います。
最終的には、体が整ってくると睡眠サイクルも自然に整ってきます!
起こすか起こさないかよりも、
その子が抱えている不調の原因を見つけてあげる事が大事です。この事は、また後ほどご説明していきますね。
▼下記の記事も参考にしてみてください。
-
起こした方がいい? 寝かせてあげた方がいい?
起立性調節障害と診断された子達って、「生きてる?」って心配になるくらい昏々と寝ちゃいますよね。。。 ...
3. 内科的な病気がないか調べる
起立性調節障害と似ている症状の病気がいくつかあると言われています。
それは医師でも診断が難しく、誤診の可能性もあるので早い段階で一通り検査することをお勧めしたいです。
起立性調節障害と似ていると言われている病気は、
脳髄液減少症、甲状腺機能異常、脳腫瘍、鉄欠乏性貧血、心筋症、原発性肺高血圧症、てんかんなどの神経疾患、うつ病、副腎疲労、慢性疲労症候群、血糖調整障害、鉄欠乏症貧血、睡眠相後退症候群、自律神経失調症など、沢山あります。
怖いのは、何か内科的な病気が見過ごされている事でなので、まずは総合病院で一通り調べてもらう事をお勧めしたいです。
その結果として、
内科的病気が見つからなかった場合、
心療内科・児童精神科を勧められた場合、
栄養療法のクリニックを探す。
もしくは、栄養療法の本を読んで実践してみる。
(上記病名の中にも栄養療法で克服できるものがあります)
これが答えですが、
ここからがスタートです。
栄養療法では、
"起立性調節障害は質的栄養不足"
という捉え方になり、
克服の為に出来る事は沢山あります。
我が家はここまでたどり着くのに
2年の月日を費やしてしまいました。
起立性調節障害は質的栄養不足??
そもそも、起立性調節障害と診断されてしまう症状は、どうして思春期に出現してしまうのか?
思春期には急激に背が伸びますが、成長には大量の栄養素が必要となります。体格が大きくなるということは、骨が伸びる、循環血液量が増える、筋肉量が増える、ということです。
そのためには鉄、タンパク質、ビタミンB群、亜鉛などが必要になります。そのため、思春期の児童生徒は鉄欠乏に陥りやすいので、朝起きられないのは血圧のせいではありません。エネルギー産生がうまくいかないためです。
ですから昇圧剤では症状は改善しません。エネルギー産生をスムースにしてやる栄養アプローチが重要なのです。
引用: gdmクリニック
そう、起立性調節障害は自律神経の病気ではなく、体が大きく成長する時に大量のミネラル・ビタミン・アミノ酸が必要なのに対して、それらが枯渇してしまう事により、脳内神経伝達物質の調節に悪影響を及ぼしてしまう為、様々な不調が出現しているという事だったのです。
▼克服の為のまとめ記事▼